M-1グランプリは1回戦が開始し、キングオブコントは決勝進出者発表を2日後に控え、今年も本格的に賞レースの季節が訪れようとしています。
8月16日に準決勝進出者が発表され、9月の5、6日に準決勝が行われました。昨年準優勝のカゲヤマを始め、今年もファイナリスト経験者が続々と準々決勝で敗退するレベルの高い大会です。初進出の組も多いので、お笑いに詳しくない人に向けて全25組を簡単に紹介します。五十音順です。
・相性はいいよね
今回唯一自分が全く名前を聞いたことがなかったコンビです。2023年結成で、今年からサンミュージックの所属となっているようです。準々決勝は全くの無名ながらいいウケ方をしていたよで、ネタを見てみたいです。
・いぬ
2年前、凄まじい破壊力のネタで決勝に進出し一気に知名度を上げました。去年は準々決勝で敗退したため、その2年前以来の準決勝進出です。実は準決勝進出はこれが2回目で、他の年は軒並み準々決勝敗退。
・インポッシブル
来年で結成20年を迎えるベテラン。決勝進出は未経験ながら準決勝進出は7度目。有吉の壁のイメージが強い人も多いのでは。爆発力は間違いないだけに、決勝進出への期待も。
2019年に結成10年で悲願の初決勝を掴むとその勢いのまま準優勝。その後2020は10位、2021は7位と優勝には届かず。昨年は佐々木の休養に伴って不出場となったが、2年ぶりの挑戦でもしっかり準決勝まで来るのは流石の一言。
・おおぞらモード
浅井企画所属の男女コンビ。2019年結成。浅井企画でキングオブコントといえば、事務所に初の主要タイトルをもたらしたどぶろっく。そのどぶろっくが優勝した年に結成した若手がダークホースになるか。
・蛙亭
2度のファイナリストを経験し、今やテレビの売れっ子となった。しかし、初決勝の2021年はトップバッターで6位、昨年は8位と決勝での結果は思うようなものではない。もはや決勝進出は通過点。
・cacao
「よしもと漫才劇場」を主戦場にする西のコント師。漫才師が多い大阪で、コントをメインに活動する組は少ないながらもレベルは東京に劣らない、まさに少数精鋭。2020年結成のcacaoも例外ではなく、若くしてネタ番組で結果を残している。
・カベポスター
M-1グランプリでは2年連続ファイナリストということもあり漫才のイメージが強い。キングオブコントでは毎年準々決勝まで来ていたが初の準決勝進出。永見はR-1でも決勝進出を果たしており、トリプルファイナリストが懸かる。
・気になるあの娘
今回唯一の地方から準決勝進出を果たした福岡吉本所属のトリオ。水沼(写真右)と片山(真ん中)の2人で「にわか」として2011年から2021年まで活動し、2022年に別のコンビを解散したカイト丸山(左)を入れてトリオに。昨年のM-1でも3回戦に進出し、福岡吉本の中では最高成績だった。
・金の国
若手の大会で次々と結果を残し、足りないのはキングオブコントの称号のみ。2022年に初の準決勝でインパクトを残すも、昨年は準々決勝で敗退となった。周囲からの期待も大きいだけにそろそろ結果を残したいはず。
・コットン
「ラフレクラン」としてNHK新人お笑い大賞を受賞するなど注目の若手だったが、なかなか結果が出ずに2021年に今のコンビ名に改名。すると2022年に初めての決勝進出を果たしそのまま準優勝。多数のレギュラー番組を抱える売れっ子になった。二度目の決勝でリベンジとなるか。
・サスペンダーズ
お笑いファンの中ではお馴染みの若手コント師。準決勝進出は3年連続で、ここまでの2年はなかなか空気を掴むことが出来ず。いつ決勝に行ってもおかしくない実力があるコンビなだけに、結果が求められる。
・さすらいラビー
太田プロ所属の若手芸人。漫才を中心に活動しているが、キングオブコントでは2年連続となる準決勝進出。昨年末のTHE MANZAIではプレマスターズから勝ち上がってマスターズに出演した。
9年ぶりの準決勝進出となったコント集団だが、9年前はトリオだった。2020年に現体制になってからは初の準決勝進出。M-1では唯一コンビ以外で決勝進出を果たした実績があるが、当時の5人体制から鈴木つかさとなだぎ武が脱退して今に至るため、もはや別のユニット。
・ザ・マミィ
期待の若手コント師だった卯月というトリオを解散してからコンビとして2018年に再出発してから一気にブレイク街道を突っ走り売れっ子となった。初決勝となった2021年は準優勝と、決勝で結果を残せることも証明済み。後はタイトルを獲るだけ。
・Gパンパンダ
2017年から2023年まで7大会連続で準々決勝敗退と、大きな壁に阻まれていたが今年初の準決勝進出を果たした。NHK新人お笑い大賞では優勝、ツギクル芸人グランプリでは準優勝と実績もある。2008年に行われた第1回キングオブコントには高校生の時に出場して、1回戦の初日のトップバッターとして出場したという縁も。
・しずる
4回の決勝進出を誇る実力派。準決勝進出は6年ぶりで、5回目の決勝となればさらば青春の光に次いで単独2位の回数となる。8年ぶりの返り咲きとなるか。
・シティホテル3号室
爆笑問題の2人と、太田の妻である太田光代が立ち上げたタイタンに所属しているコンビ。今となってはM-1ファイナリストどころかチャンピオンまで輩出した強豪に。シティホテル3号室は2年連続の準決勝で、事務所初のコントファイナリストを狙う。
・スクラップス
初の準決勝となるトリオ。現在は東京を拠点に活動しているが、2020年3月までは福岡吉本に所属していた。よしおちゃん(写真左)は、水曜日のダウンタウンの再現VにR-1王者の街裏ぴんく役として出演し、あまりの再現度にネットもスタジオもざわついていた。
M-1でもキングオブコントでも複数回の準決勝進出経験があるが、キングオブコントは実に8年ぶり。大須賀(写真右)はR-1で準優勝、コンビとしてもABCお笑いグランプリやオールザッツ漫才での優勝経験があり、実績は十分。
・ダウ90000
ここ数年で一気に名を挙げ、お笑いファンのファイナリスト予想にも名前を連ねるようになった新進気鋭のコントユニット。特にここ1年でネタを賞レース用にチューニングするのに慣れてきたような感じがあり、4分という彼らにとっては短い時間の中でダウ90000の良さを最大限出せている印象。
野球好きにとってはYouTubeのイメージが元々強い中で、昨年はM-1ファイナリストに。キングオブコントでも今回が4度目の準決勝で、ダブルファイナリストを狙える位置に。元々のYouTubeでの知名度とM-1でのインパクトも付いてきて、名実ともに完全に賞レースの常連。
・TCクラクション
2019年結成で、5年連続の準決勝進出と毎年あと一歩まで迫っているがなかなか壁を破ることが出来ていない。サンドウィッチマンを筆頭に賞レースで結果を残している芸人が多数所属しているグレープカンパニーで鎬を削る。
・トゥリオ
ピン芸人のサツマカワRPG、ストレッチーズの高木、ひつじねいりの松村によるユニット。即席ユニットでのエントリーが可能になってからは2022年に最高の人間が決勝進出を果たしているが、それ以来の快挙となるか。
・ななまがり
近年は水曜日のダウンタウンでの活躍やM-1の敗者復活でインパクトを残すなどしてテレビでの露出も増えているが、実はキングオブコントでは全くの無名だった2016年にファイナリストを経験している。決勝進出となれば8年ぶりの返り咲きとなるが、M-1もキングオブコントもここ数年は決勝に手が届きそうで届かないことが多く、もどかしい気持ちを晴らしたいはず。
2020年に初めての決勝進出を果たしてからそのまま4年連続の決勝、上京と順調に階段を駆け上がってきたコンビ。予選での外さなさは健在で、5年連続の決勝となれば大会史上初の快挙となる。
・春とヒコーキ
元々ネットでは有名人だったぐんぴぃのキャラを活かしてYouTubeでも成功を収めており、知名度は抜群。もし大きな賞レースで結果を残すことになればさらに勢いは増して、一気にテレビでの露出が増えそうな予感も。
ファイナリスト候補に名前が挙がるようになってから決勝に行くまで少し苦労したものの、昨年初決勝で4位と堂々の結果を残した。決勝進出回数は1回ながらもはや優勝候補と呼んで差し支えない。
・ブラゴーリ
M-1でもキングオブコントでも過去最高成績は準々決勝ながら、デビュー10年で初の準決勝。2022年のおもしろ荘では3位となっているが、その時は漫才を披露しており、コントの実力は未知数。
大阪を拠点に活動するコンビで、結成は2017年ながら2人とも芸歴は15年以上のベテラン。キングオブコントでは2020年以来2度目となる準決勝進出で、大阪の芸人とファンの中ではお馴染みの実力派。
2018年に初決勝も、トップバッターで最下位と悔しい経験をした。2020年に準々決勝で敗退した以外は準決勝まで進出しており、2度目の決勝にいつ手が届いてもおかしくない。
・や団
2022年に初決勝で3位、昨年は5位と結果を残した。その風貌からも分かるように3人ともアラフォーのベテランで、バイきんぐやハリウッドザコシショウ、錦鯉が所属するSMAからまたしても苦労人が花を咲かせることができるか。
昨年は7年ぶりとなる決勝進出を果たしたベテランコント職人。2016年に3度目の決勝進出を果たした翌年から2021年まで5年連続で準々決勝敗退も、2022年に準決勝に返り咲いてからは完全復活。過去4度の決勝で最高成績は昨年の6位タイと、決勝ではなかなか結果を残せていない。
・隣人
大阪を拠点に活動するコンビで、昨年初決勝で9位という結果だった。元々コントに力を入れているが、ytv漫才新人賞で優勝するなど、漫才にも力を入れておりダブルファイナリストへの期待も。
M-1とキングオブコントでそれぞれ2回ファイナリストになっており、優勝候補にも名前が挙がるコンビ。昨年は準決勝まで順調に進出するも体調不良のため無念の欠場となった。M-1は今年がラストイヤーということもあり、1つの区切りになる年に本職であるコントで王者に輝けるか。